はじめに
公式ドキュメントを見ればAlpine Linuxの初期設定について確認できますが、やはり1つの記事で整理されていた方が圧倒的に楽です。今回は、ブログ管理人がメモしていたことを整理した上でブログに公開したいと思います。お役に立てば幸いです。
前提
vimエディタの使用方法を知っていること。
基礎的なNWの知識があること。
ホスト名の修正
まず、初期ユーザー名/パスワードですが cisco / ciscoとなります。
その後、次のコマンドを投入することでrootに昇格します。
sudo -E -s
さらに、次のコマンドを投入してホスト名を変更します。
vi /etc/hostname # ホスト名の修正 cat /etc/hostname # 確認
設定を反映させるため、hostnameサービスを再起動します。
/etc/init.d/hostname restart
再起動が完了したら、次のコマンドで確認します。
hostname cat /etc/hostname
InterfaceへIPアドレスを付与
現在の設定を確認します。
cat /etc/network/interfaces # 設定ファイルの確認
--------------------------------------------------------- auto lo iface lo inet loopback auto eth0 iface eth0 inet dhcp
DHCPで自動的にIPアドレスが付与される設定になっています。
I/FへIPアドレスを手動で付与するには次のコマンドを使用します。
vi /etc/network/interfaces
iface eth0 inet static address 192.168.1.150/24 gateway 192.168.1.1 # secondaryのIPアドレスを付与したい場合は以下のように追記すること。 iface eth0 inet static address 192.168.1.151/24
その後、設定を反映させるためにNWサービスを再起動する必要があります。
/etc/init.d/networking restart
再起動が完了したら、設定が反映されているか確認します。
cat /etc/network/interfaces # 設定ファイルの確認 ip addr show # I/FのIPアドレスを確認 ip route show # ルートテーブルの状態を確認
interfaceのup/downについて
interfaceをdownさせることはないと思いますが、もしされる場合は次のコマンドを使用します。
ip link set "devname" up # I/FのUP ip link set "devname" dwon # I/Fのdown
hostsの設定
ローカルで名前解決を行うことができるhostsファイルの確認は次のコマンドで対応可能です。
cat /etc/hosts
設定を変更する場合は次のコマンドで対応します。
vi /etc/hosts
ping “指定した名前”で疎通ができることを確認できれば無事に設定完了です。
resolve.conf(DNSサーバを指定)の設定
DNSサーバを指定する場合に使用されるresolv.confファイルの確認方法は次のコマンドです。
cat /etc/resolve.conf
設定を変更する場合は次のコマンドで対応します。
vi /etc/resolve.conf
タイムゾーンの指定
タイムゾーンのパッケージであるtzdataをインストールする必要があります。
apk add tzdata
デフォルトでは、/etc/localtimeが存在しないので手動で作成します。
touch /etc/localtime
ファイルが作成されたことを確認します。
ls /etc/localtime
任意のタイムゾーンを/etc/localtimeにシンボリックリンク(ショートカット)を張ります。次のコマンドでは、Asia/Tokyoとしています。
ln -sf /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime
その後、タイムゾーンが変更されたことを確認します。
date strings /etc/localtime
NTPサーバの設定
chronyを使用します。
デフォルトでは、chronyのパッケージが存在しないので次のコマンドを使用してダウンロードします。
apk update apk add chrony
その後、chronyの設定ファイルを修正します。
vi /etc/chrony/chrony.conf
デフォルトでも問題ありませんが、NTPサーバを指定する箇所を以下の設定で上書きしてください。
server 0.pool.ntp.org iburst server 1.pool.ntp.org iburst server 2.pool.ntp.org iburst
設定が反映されていることを確認します。
cat /etc/chrony.conf
その後、chronyサービスを再起動し、boot時に自動的に有効化されるようにします。
rc-service chronyd start rc-update add chronyd
再起動が完了したら、次のコマンドで設定が時刻同期が出来ていることを確認します。
chronyc tracking date
補足
chronyを使用することで、自動的にhwclockの時刻を修正してくれます。しかし、手動ですぐに変更したい場合は次のコマンドを使用します。
hwclock –w
確認は次のコマンドで使用します。
hwclock
ユーザーの作成
新規でユーザーを作成する場合は次のコマンドを使用します。
Alpine:/home/cisco# adduser testuser
その後、パスワードを設定するように指示されます。
Changing password for testuser New password: Bad password: too weak Retype password: passwd: password for testuser changed by root Alpine:/home/cisco# Alpine:/home/cisco#
ユーザーが作成されたことを確認します。
Alpine:/home/cisco# cat /etc/passwd | grep testuser
testuser:x:1002:1002:Linux User,,,:/home/testuser:/bin/ash Alpine:/home/cisco#
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