はじめに
Prism Centralの機能であるStorage Policyについて整理します。
ストレージポリシーとは
エンティティ(Virtual MachineやVolume Group)毎にストレージに関する制御をかけることを可能にする機能です。
具体的には次の4つがあります。
- Data Redundancy(Replication Factor 2 or 3を選択可能)
- Data Security(暗号化の有無)
- Data Reduction(圧縮の有無、圧縮方式[Inline, Post Process]を選択可能)
- QoS(スループットもしくはIOPSによる制御)
デフォルトストレージポリシーとは
pc.2024.1~からは、デフォルトストレージポリシーがシステム定義されています。VM作成時及び更新時にこのポリシーをアタッチすることが可能です。アタッチすると自動的に専用のカテゴリがVMに紐づけされます。
デフォルトのストレージポリシーでは、Data Redundancyは2、Data ReductionがONで設定されています。
作成方法
Application SwitcherにてInfrastructureを選択します。その後、Compute & StorageからStorage Policiesをクリックします。更に、Create Storage Policyをクリックすると、ストレージポリシーの作成画面へ遷移します。
デフォルトでは次のように表示されます。testは適当に入れた名前です。任意の名前を付けてください。
試しに次のように入れてみました。
Nextをクリックすると、カテゴリーへの紐づけを行う画面が表示されました。ここでは、システム定義のカテゴリに紐づけたいと思います。
Saveをクリックするとポリシーの一覧が表示され、新しく作成したストレージポリシーが表示されていることを確認できました。
設定方法
デフォルトのストレージポリシーの場合
Prism CentralのVM作成(更新)画面にてトグルがあるので、それで制御を行います。
任意に作成したストレージポリシーの場合
ストレージポリシーは直接VMにアタッチする方式ではなく、カテゴリーを介してVMに適用します。
そのため、上の例では、システム定義のカテゴリーである「Environment:Dev」にストレージポリシーを関連付けているため、VM作成(更新)時にカテゴリーを紐づけることで適用されます。
ポリシーの適用状況について
Realized Entities
ストレージポリシーで設定されたパラメータが適用されたエンティティが識別された状態。この状態であれば、ポリシーがVMやVGに対して適用されていることを意味します。
Unrealized Entities
ストレージポリシーがエンティティに適用されていない状態を意味します。
ポリシーのコンプライアンスについて
In Progress
コンプライアンスエンジンは、ストレージポリシーで設定された1つ以上のパラメータがエンティティに適用され、エンティティデータがそれらのパラメータに準拠するように変換されている場合に、この状態を報告します。
Compliant
エンティティデータの変換が完了し、ストレージポリシーの設定に従って、レプリケーションファクターや暗号化などのすべての優先度の高いパラメータがエンティティに対して設定された場合に、コンプライアンスエンジンがこの状態を報告します。
Non Compliant
準拠エンジンがこの状態を報告するのは、エンティティデータの変換が完了できず、レプリケーションファクターや暗号化などの優先度の高いパラメータがストレージポリシーの設定に従ってエンティティに設定できなかった場合です。また、準拠していない状態は、変換が不明であることも示します。
ストレージポリシーの適用数について
1つのエンティティ(VM,VG)に対して1つのみ適用できます。
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