はじめに
デスクトップPCで検証環境を用意したいと思っている方向けに、可能な限り予算を抑えて最大スペックとなるようにPC部品を選定しました。
想定する読者
・PCで仮想化環境を用意したい方
・Vmware ESXiを使用した演習環境を用意したい方
・Nutanix CEを3ノードで用意したい方
・EVE-NGを用いた大規模なNWの演習環境を用意したい方
構築する仮想化環境について
VMware Workstation ProでVMware ESXiを構築して、仮想化環境を準備します。
以下の記事で構築方法やダウンロード方法が解説されています。

さらに、Nestedな環境でNutanix CEを3ノード構成で構築することも可能です。
構築方法は以下の記事を参考にしてください。

メモリについて(一般論)
自作PCにおけるメモリ(RAM)は、システムの快適な動作と全体のパフォーマンスを左右する極めて重要な要素です。以下、その重要性について詳しく説明します。
一時作業領域としての役割
メモリは、CPUがプログラムやデータを一時的に保存し、高速にアクセスできる作業領域です。プログラムの実行中、OSやアプリケーションのデータが一時的に格納され、そこから迅速に読み書きされることで、スムーズな動作が実現されます。十分なメモリが確保されていない場合、仮想メモリ(ディスク上の一時的な記憶領域)に頼る必要が出るため、システム全体の動作が大幅に遅くなることがあります。
マルチタスク性能の向上
現代のPCは、複数のアプリケーションを同時に起動し、並行して作業する環境が一般的です。十分な容量のRAMがあれば、複数のアプリケーションを同時に快適に動作させることができ、バックグラウンドでの作業も滞りなく行えます。これにより、タスクの切り替えがスムーズになり、全体の生産性が向上します。
ゲームやコンテンツ制作におけるパフォーマンス向上
ゲームや動画編集、3Dモデリングなどのクリエイティブな作業では、大容量で高速度のメモリが求められます。たとえば、最新のゲームタイトルは複雑なグラフィックスや多数のプロセスをリアルタイムで処理する必要があるため、十分なRAMがないとラグが発生したり、フレームレートが低下する可能性があります。また、コンテンツ制作では、大量のデータを迅速にアクセス・処理する必要があるため、高速なメモリが作業時間の短縮に直接つながります。
メモリの規格と速度の違い
DDR4やDDR5などのメモリ規格は、動作クロックや転送速度、消費電力といった面で異なります。最新の規格は高い転送速度を誇る一方で、システム全体の互換性や価格も考慮する必要があります。用途に合わせて、適切な容量と速度のメモリを選択することで、PCの処理能力や応答性を最大限に引き出すことが可能です。
将来的な拡張性と投資効果
自作PCは、最初から高性能なメモリ構成を採用しておくことで、将来的なアップグレードや技術の進化にも柔軟に対応できます。たとえば、クリエイティブ作業や高負荷なマルチタスクを予想する場合、容量の余裕を持ったメモリ構成は長期間にわたって安定したパフォーマンスを発揮するための有効な投資となります。
メモリについて(管理人の意見)
可能な限り大容量のメモリを搭載するのが望ましいです。
特に、EVE-NGでCatalyst8000v、ISEv、NX-OS 9000vなど、1台あたりのメモリ使用量が8GBを超える仮想環境で大規模ネットワークの演習を行う場合、メモリ不足によりVMの起動に失敗する可能性があります。
さらに、SD-WANの検証を検討されている場合は、128GB以上のメモリで構築することをお勧めします。これは、vManageのバージョンによっては冗長化構成を採用した際に、追加で64GBが必要になる可能性があるためです。
参考:必要なvCPUおよびメモリ
・NX-OS 9000v:4 vCPU、8GBメモリ
・Catalyst9000v:4 vCPU、18GBメモリ
・IOS XRv 9000:2 vCPU、12GBメモリ
・ISE:4 vCPU、16GBメモリ
・vManage:4 vCPU、16~32GBメモリ
メモリオーバーコミットを利用すれば、多少のメモリ過不足があってもVMを起動できますが、vCPUのように無制限にオーバーコミットできるわけではありません。
また、一般的に使用されるメモリ規格としてはDDR4と、比較的新しいDDR5があります。
スペック上、DDR5のほうが全体的に性能は高いものの、あらゆる場面で優れているわけではなく、同一容量あたりのコストはDDR4と比較して高価です。費用を抑えたい場合は、DDR4での検討が現実的でしょう。
ただし、マザーボードによっては最大192GBまでメモリを搭載できるものもあります。
この場合、対応するメモリはDDR5のみとなり、48GBのメモリを4スロットに差し込む構成となります。メモリの容量を最大限確保したいならば、DDR5一択です。
「メモリ192GB?そんなに必要ないでしょ?」と思われるかもしれませんが、Nutanixを3ノード構成(最低32GB×3)で構築し、Prism Centralをsmallサイズでデプロイ、さらにすべてのオプション機能を有効化すると(37GB~)、128GBでは十分な検証が行えません。
192GBがなければ、正常な検証環境が構築できない可能性があるため、十分なメモリ容量の確保が重要です。つまり、めちゃくちゃ金がかかります(泣)。
(技術力つけて、転職繰り返せば元取れるので、初期投資だと思えば痛くないです。)
Nutanix CEを3ノード構成で構築したい場合、ミニPC3台で構築する方法もあります。
こちらの記事で解説してます

お勧めのメモリ
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費用:31,900(2025/6現在)
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費用:34,669(2025/6現在)
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参考動画

コメント
ノート用 DDR5 は 64GB×2=128GB が出てますよ。コスパは良いというべきか、悪いというべきか
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DSQMKYLN