はじめに
AHVのIPアドレス変更方法ですが、公式ドキュメントに補足説明や追加の手順を加えたものを、備忘録として載せておきます。
CVMのIPアドレス変更法は次の記事で紹介しています。
事前確認
フォールトトレランスが1以上であること(Prismのダッシュボードでわかります)
ゲストVMの停止
ゲストVMをすべて停止します。ただし、変更後のIPアドレスが同じサブネットの場合は全てのAHVのIPアドレスを変更しても特に影響はないため、不要な対応となります。
メンテナンスモードへ変更
IPアドレスを変更したいAHVのノードをメンテナンスモードにします。
acli host ls ※CVMから実行します 実行後、AHVのIPアドレスが一覧として表示されます。 acli host.enter_maintenace_mode "AHVのIPアドレス" ※IPアドレスを囲っている""は不要です。
確認
メンテナンスモードになっていることを確認します。
acli host.get "AHVのIPアドレス" | grep node_state
acropolisの停止
クラスターの全CVMのアクロポリスサービスを停止します。こちらについても、ゲストVMの停止基準と同じ考え方で対応してください。
allssh genesis stop acropolis ※CVMから実行します
AHVへログイン
IPアドレスを変更したいAHVで動作しているCVMからrootユーザーでAHVに接続します。
ssh -l root 192.168.5.1
IPアドレスの変更
AHVで次のコマンドを実行します。
vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-br0
編集箇所は黒太字の箇所です。必要に応じて1つ以上修正してください。
ONBOOT=”yes”
NM_CONTROLLED=”no”
PERSISTENT_DHCLIENT=1
NETMASK=”subnet_mask”
IPADDR=”host_ip_addr”
DEVICE=”br0″
TYPE=”OVSIntPort”
GATEWAY=”gateway_ip_addr”
BOOTPROTO=”none”
確認
ファイルの修正が完了していることを確認します。
cat /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-br0
設定の反映
ネットワークサービスを再起動して設定を反映させます。
systemctl restart network.service
VLANタグの変更(必要な場合)
VLANタグも変更する必要がある場合は次のコマンドをAHVから投入します。
ovs-vsctl set port br0 tag=host_vlan_tag
VLANタグが正常に変更されたか確認します。
ovs-vsctl list port br0
疎通確認
その後、変更後のAHVのIPアドレスにPCやCVMからPINGを実行して疎通が通ることを確認します。
genesisの再起動
CVMへ戻り、genesisを再起動します。
allssh genesis restart
クラスターの起動
クラスターを起動します。genesisやクラスターの状態も確認します。
cluster start allssh genesis status cluster status
メンテナンスモードの解除
IPアドレスを変更したAHVのノードをメンテナンスモードを解除します。
acli host ls ※CVMから実行します 実行後、AHVのIPアドレスが一覧として表示されます。 acli host.exit_maintenance_mode "AHVのIPアドレス" ※IPアドレスを囲っている""は不要です。
確認
メンテナンスモードになっていることを確認します。
acli host.get "AHVのIPアドレス" | egrep "node_state" | "schedulable"
変更後のIPアドレスの確認
AHVのホストIPアドレスが変更されたことを確認します。
ncli host list
ゲストVMの電源をON
事前に停止したゲストVMの電源をONにします。
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