はじめに
デスクトップPCで検証環境を用意したいと思っている方向けに、可能な限り予算を抑えて最大スペックとなるようにPC部品を選定しました。
想定する読者
・PCで仮想化環境を用意したい方
・Vmware ESXiを使用した演習環境を用意したい方
・Nutanix CEを3ノードで用意したい方
・EVE-NGを用いた大規模なNWの演習環境を用意したい方
構築する仮想化環境について
VMware Workstation ProでVMware ESXiを構築して、仮想化環境を準備します。
以下の記事で構築方法やダウンロード方法が解説されています。

さらに、Nestedな環境でNutanix CEを3ノード構成で構築することも可能です。
構築方法は以下の記事を参考にしてください。

電源について(一般論)
自作PCの電源(PSU: Power Supply Unit)は、システム全体の安定性、信頼性、そして長寿命を左右する極めて重要なパーツです。以下の観点から、自作PCの電源選びについて詳しく解説します。
電源ユニットの役割と重要性
電源は、CPU、GPU、マザーボード、ストレージ、ファンなどのすべてのコンポーネントに対し、正確で安定した電力を供給する役割を担います。もし供給が不安定だったり、容量が不足すると、システムの動作不良や突然のシャットダウン、さらにはハードウェアの破損にまでつながるため、信頼性の高い電源選びは欠かせません。
出力容量(ワット数)の選択
- 消費電力の見積もり: システム全体で必要とする消費電力を正確に見積もり、そこに余裕(一般的に20~30%のマージン)を持たせた容量の電源ユニットを選びましょう。
- 将来の拡張: 将来的なアップグレードや追加パーツを考慮する場合、余裕のある出力容量が長期的な安定運用に寄与します。
効率と80 PLUS認証
- 効率の重要性: 電源ユニットの効率は、無駄な電力消費を抑え発熱を低減するのみならず、電気代の節約やシステム全体の安定性にも関係します。
- 80 PLUS認証: Bronze、Silver、Gold、Platinum、Titaniumといった80 PLUS認証は、電源の効率を示す指標です。一般的には、より高い認証を受けたユニットほど高効率で、結果として静音性や耐久性、長期使用に対する信頼性が高くなります。
モジュラー・ケーブル管理
- モジュラー vs. ノンモジュラー: 完全モジュラー、セミモジュラー、あるいは固定(ノンモジュラー)のケーブルタイプがあります。
- メリット: モジュラー型は不要なケーブルを取り外せるため、ケース内のエアフローが向上し、配線がすっきりすることで、作業性や冷却効率の向上、見た目の美しさにもつながります。
接続端子と拡張性
- 必要な端子の確認: 自作PCで使用するパーツ(グラフィックスカード、ストレージ、CPUなど)に必要な電源コネクタ(24ピン、8ピン、6/8ピンPCI Express、SATAなど)の数と種類を確認しましょう。
- 将来的な拡張: 新しいパーツの追加やオーバークロックなど、システムアップグレード時にも対応できるだけの接続数があると安心です。
信頼性と安全性
- メーカーとレビュー: シーズン性の高いブランド(Seasonic、Corsair、EVGA、Antecなど)の製品は、検証済みの信頼性と安全保護機能を備えています。
- 保護機能: 過電圧保護(OVP)、過電流保護(OCP)、短絡保護(SCP)などの機能がしっかりしている電源を選ぶことで、システムの安全性が確保されます。
ファンと冷却性能、静音性
- 内部冷却: 電源ユニット内にはファンが搭載され、内部の熱を効率的に排出する仕組みになっています。高負荷時でも安定して動作するために、静かで効果的な冷却性能が求められます。
- 静音性: 静音性を重視する場合は、PWM調整が可能な静音ファンや低騒音設計のPSUを選ぶと、快適な作業環境を維持できます。
サイズとフォームファクター
- 物理的な互換性: PSUは主にATXフォームファクターが一般的ですが、小型PCなどではSFXなどのよりコンパクトな規格が必要になる場合もあります。自作PCケースとの適合性を確認して、サイズが一致する製品を選びましょう。
電源について
以下のサイトでPCパーツ毎の消費電力及び総計を見積もることができます。
CPU、メモリ、ディスク次第で変化するので、適切な出力容量の電源を調達しましょう。
試しに以下の構成で資産したところ、お勧め電源容量は1034Wとなりました。1.5倍でも800W程度必要です。
お勧めの電源
600-800W
Thermaltake Smart Pro 600W 80PLUS Standard認証 600W ATX PC電源ユニット PS-SPD-0600NNFAWJ-1 PS1461

・コストパフォーマンスが高い
・ケーブルが柔らかくメンテナンス性が高い
費用:\6,973(2025/6現在)
CORSAIR CX750 CXシリーズ 750W電源ユニット モジュラー式電源ユニット 80 PLUS Bronze認証獲得 ATX電源 CP-9020279-JP

・コストパフォーマンスが高い
費用:\7,336(2025/6現在)
800W~1000W
CORSAIR RM850e 2025モデル PC電源ユニット 850W PCIE 5.1 対応 ATX 3.1 認証済 フルモジュラー 12V-2×6 ケーブル付属 CP-9020296-JP

・ATX3.1とPCIe5.1に準拠。コストパフォーマンスが高い
・ケーブルが柔らかくメンテナンス性が非常に高い
・静音性が高い
費用:\19,270(2025/6現在)
RAIJINTEK CRATOS 850 WHITE 電源ユニット ATX3.0/3.1対応 80PLUS Gold 認証 850W Full Modular (0R30B00008)

・ATX3.1とPCIe5.1に準拠。コストパフォーマンスが高い
・PCIe用のケーブルが少ないので高機能グラボで使用する場合には注意
費用:\14,950(2025/6現在)
関連記事





コメント